- 経営状況が厳しいから辞めてくれと言われた
- 体調不良で休みをもらえないかと相談したら、突然解雇を言い渡された
- 業務態度が悪いからと、いきなり解雇通告された
- 半年以上前のミスを理由に退職するよう脅された
このような相談をよく受けます。
ほとんどの場合が、経営者側の勝手な理由で解雇を通知されてしまった状態での相談でした。
このようなトラブルが多いのも、
雇い主は給料を払っているのだから、辞めさせるのも自由なのではないか?
というような考えを、経営者側が持っているからではないでしょうか。
しかし、経営者側の勝手な理由で解雇することは法的に認められていないんです。
解雇には時間も手間もかかる
ある日突然一方的に会社や雇用主から労働契約を打ち切られる。
それは給料を払う側と貰う側だから仕方がないと思ってはいませんか?
実は、様々な条件や理由をクリアしないと、雇用契約というものは解約できないと労働契約法で定められているんです。
労働契約法に、解雇の基準について記載があります。
解雇権の濫用判断基準
労働契約法第16条
解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。
1.合理的な理由とは?
第三者が客観的に見て、解雇されてもやむを得ないと思える理由があることです。
2.社会通念上相当とは?
解雇されるべき内容かどうか、過去に同じケースがあった時と比較して極端に重すぎる処分ではないか、また生活状況等はどうか、という点を考慮した上での判断でなければなりません。
さらに、たとえ合理的な理由があったとしても、会社はそれを修復するための努力を怠ってはならないと定められています。
解雇契約を解除するには?
解雇をする前に、会社はその解雇を回避するための努力をしなければなりません。
これをせずにそく解雇した場合、無効にすることができます。
【1】労働能力が不適合であったり、勤務態度が悪い、職務違反を犯した等、雇用主の都合で解雇したい場合
まず、基本的に労働能力や勤務態度だけでは解雇はできません。
対象雇用者に対しての教育、指導を見直し、それでも改善される見込みがない場合に初めて解雇ができます。
【2】経営状態悪化のため人員整理(リストラ)で解雇をしたい場合
これも、まず雇用主側が解雇をせずにすむよう努力をした結果、それでもやむを得ずといった状況でなければなりません。
経営状態を良くするために何か対策はしたのか、経費や運営方針について見直しをしたのか等、人員を削除しなくてもすむ状態であるならば、解雇はできません。
また、解雇対象者は第三者から見て公平でなければならないと定められています。
要するに、労働能力は高いけれど雇用主と性格的に合わない為解雇対象者にされる、といったことはあってはならないのです。
【3】企業の秩序を著しく乱すような、服務規律違反を犯した場合
これは制裁罰として行われるもので、懲戒解雇と呼びます。
- 職場での犯罪行為
- 経歴詐称
- 就業規律を破り、改める様がない
- 長期にわたる無断欠勤
だいたいこのようなことが懲戒解雇の理由となります。
この場合であっても、第三者から見て妥当だと判断できなければ不当解雇にあたります。
雇っているのだから雇い主に全ての権限がある、というわけではありません。
あきらかに不当解雇だと思ったら、弁護士や司法書士へ相談をしましょう。